「医学的無益性」の生命倫理
2016年10月1日発行、ISBN978-4-9904207-5-8、A5判・219頁
【編集】櫻井浩子・加藤太喜子・加部一彦
【発行】山代印刷株式会社出版部
【定価】3,300円(税込)
「医学的無益性」という概念をめぐり多角的に考察
医師が患者やその家族に対して、治療の差し控えや中止を伝える際に持ち出される「医学的無益性」という概念。この概念自体は以前より存在していた。しかしその重要性にも関わらず、この概念は、我が国では十分な議論がなされていない。本書は「医学的無益性」という概念をめぐり、七人の執筆者が哲学、倫理学、法哲学、臨床医学など多方面から考察した問題提起の書である。
目次
第1章 ベッド・サイドにおける倫理コンサルテーション ―いま臨床の現場で何が起こっているのか― 板井 孝壱郎 |
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第2章 新生児医療における「医学的無益」を考える ―医師の立場から― 加部 一彦 |
第3章 新生児医療における「医学的無益性」 ―患者家族の立場から― 櫻井 浩子 |
第4章 「医学的無益性」と「無益な治療」に関する実証研究 ―日本人医療者と一般市民の意識の相違について― 門岡 康弘 |
第5章 「医学的無益性」と医療経済 齋藤 信也 |
第6章 「医学的無益」に関するこれまでの議論紹介 加藤 太喜子 |
第7章 「医学的無益」を規範的に考える 野崎 亜紀子 |
第8章 「医学的無益性」の問題点 土屋 貴志 |