天才的精神療法家森田正馬博士と森田療法の真相(第四部・第五部合本)
令和6年10月14日発行 ISBN978-4-911095-02-7 A4版・102頁
【著者】澤野啓一
【発行】山代印刷株式会社出版部
【定価】1,650円(税込み)
森田正馬博士と森田療法の実際の姿を当時の記録に基づいて紹介する
森田療法は森田正馬博士によって開発された、日本発祥の精神心理療法です。皆さんの中には、当面しなければならない仕事は多数あるし、一生懸命、確実に実行したい。ただ、細かいことに拘ってしまい、本来の仕事に上手く打ち込めない。こうした経験のある方は、少なく無いでしょう。特に、頑張り屋の人や、徹底して仕事をしたいと思っている性格の人には多いです。
ところが困ったことに、こうした傾向を無理に治そうとすると、返って状態が悪く成ってしまうことが多いのです。細かいことに拘わる程度が強くなると、自分はどこか(精神?)が変なのではないかとの不安が生じて来たり、周囲の人が自分の拘りを注視しているという感じもしてきます。
森田正馬博士は、このような症状で悩み苦んでいる人々を、(病院では無く)博士自身の自宅に寝泊まりさせて、あたかも家族、もしくは下宿人や使用人のような生活をさせることによって、多くの人々を救いました。そして退院後の人々を集めて談話会をたびたび開催しました。この森田正馬博士の治療法は、その著書や、元患者同士の交流、などなどを通じて、森田正馬博士と直接に接触していない人々にも、多大な恩恵をもたらしたのです。
ただ森田正馬博士が亡くなられてから、もう直ぐ1世紀もの時間が経過しています。その間に、森田正馬博士と森田療法の実情に関して、かなり誤解が多く成っていることも事実です。そこで、森田正馬博士と森田療法の実際の姿を、当時の記録に基づいて紹介したのが、本書です。